「海外SaaSの機能にはとても惹かれるけど、英語が苦手で何かあった時に困ってしまいそう…。」
これは、海外SaaSを紹介してよくいただく声です。英語が苦手な方は不安に思いますよね。
最近の海外のサポートは、メールでの問い合わせだけでなく、チャットサポートを導入する企業も多く、問い合わせをするとすぐに担当者が返答をしてくれる一方、英語が苦手な人にとってはまさに地獄。
件名の書き方について
まずは件名についてです。
先方担当者に早い時間で端的にこちらの要求、質問を返してもらうには、相手の担当者の目にとまる件名はとても重要となってきます。
件名の使い方、言い回しも大事なのですが、一番大事なのは「件名は自分が言いたいことをずばり一言に縮めたもの」だと思ってください。
一般のコンタクトフォームに入っているメールはAIで自動的に各担当者にふられるパターンがほとんどです。
例えばAffiliateのダッシュボードについての質問なのか、または使っているサービスの技術的なエラーが問題での質問なのかといった様に、何の問い合わせなのかを的確に件名に書いて先方担当者に伝えると、間違った時間のロスを防ぐことができ、担当者から返答がすぐ返ってくる可能性が高くなります。
もし問い合わせ内容が明確ではなく、ざっくりそのプログラムについて質問したい場合は「Questiou about」や「Inquiry about」などを使うといいでしょう。
メモ
■すでに具体的に問合せしたい項目がある時の例文
Regarding ○○○○(※○の箇所は問合せしたい具体的な内容を入れましょう)
(〇〇〇〇の件)
■質問項目が明確ではない時の例文
Question about Affiliate Program
(アフィリエイトプロクラムについて質問)
メールの冒頭に使いたい例文
次は、メールの始まりについてです。
日本でメールや手紙などでよく使うと思われている「To」や「Dear,」ですが、海外の場合、いずれもフォーマルな場合に使います。
もし先方担当者とすでにやり取りをしており、担当者の名前を知っている場合は、まず質問の前に「Hi」と挨拶をします。
比較的アメリカの担当者に対してはくだけた言い回しや、やりとりをする場合が多いです。逆にドイツやイギリスなどヨーロッパの担当者の場合には、少しフォーマルな言い方を好む傾向があります。
日本でも、相手に自分が話たいこと、聞きたいことだけを突然伝えたりしませんよね。それは海外でも同様で、直接会ったときだけでなく電話、メールなどでも親しさ関係なく必ず挨拶言葉を入れるのが基本です。
メモ
■相手の名前を知らない、初めての問い合わせの時の例文
To whom it may concern,
(ご担当者様)
この文面で送るとメールを確認した相手が担当者や担当部署に転送してくれてそこから後日連絡がもらえるようになります。
■既に相手の名前を知っている時の例文
Hi, how are you doing? (name) hope you are doing well. I have the following questions.
1,-------
2,-------
3,-------
( ◯◯様におかれましては、ご健勝のことと存じます。 さて、ここで下記に記載の質問がございます。).
問い合わせする内容の書き方について
さて次は、問合せする内容の書き方についてです。
ここで最も大事なことは、相手がどの国の相手であろうが質問の内容は簡潔に、明確に、が鉄則です。
SaaSサービス系の会社に問わず企業側は毎日何百、何千とメールが世界中からきています。
その為、相手が「メールを開いてまずすぐに返せること」が返信をもらいやすくする為に重要なことです。質問の内容が相手に分かりやすく伝わらないとすぐに返信がこないということになってしまいます。これは避けたいですよね。
そこで効果的なのが、視覚的にシンプルにすることです。
簡単な挨拶→次が質問文→締めの挨拶質問文 という形かたちで送るようにしましょう。
メモ
Hi ○○(担当者名前), hope you are doing fine.
I have the following questions. about ○○○○.(下記の通り質問があります。)
1, ○○○○
2,○○○○
3,○○○○
Hope I can hear from you soon,(早く回答いただけますと幸いです)
Thank you.
○○○○(自分の名前)
■以前問合せを行い、回答をもらった後に更に質問したいことがある時の例文
Thank you so much for your reply on this.(本件に関してご回答いただきありがとうございます。)
回答に目を通した意も込めて,一言お礼を伝えるほうがコミュニケーションがとりやすくなります。
I have some questions in your answers.(あなたの答えにいくつか質問があります)
新たに質問する際には、相手方が返答してくれた文をそのまま引用し質問をすることをおすすめします。どの部分の質問をしているのか相手に明確に伝えることができる上、違った意味としてとらえてしまう間違いを防ぐことができます。
Hope I can hear from you soon,(早く回答いただけますと幸いです)
Thank you.
○○○○(自分の名前)
日本人がしがちな注意点
きちんと伝えたいという想いから、日本人がしがちなのが、企画背景や、問合せする質問がなぜ欲しいのか?といった理由を書いてしまうこと。
書きたくなる気持ちは分かるのですが、これは海外では良くないメールとして判断されやすくなってしまいます。
なるべく余計な背景やその質問が欲しい理由などは必要でない限りは記載せずに、シンプルに簡潔にすることが大事です。
問い合わせ内容が 長くなればなるほど返ってくる可能性が低くなり、返答してもらう時間が非常に遅くなる可能性が高まるので注意してくださいね。
問い合わせ内容は出来る限りシンプルに、簡単な挨拶、的確な質問内容、締めの挨拶で短くまとめましょう。
もし質問内容が大量にある場合は、その中で優先順位をつけて(多くても3つ程の質問内容)送信をする方がいいです。
一度返信がきてから、更に詳しく踏み込んだ質問を聞くように段階を分けるのがポイントです。
①数字をつけて質問に数字を割り振り優先順位をつける。
②箇条書きにして分かりやすく記載する。
①②を実施することで、質問内容を分かりやすくするだけでなく、相手側が返信するときにそこに回答を書き込んで返しやすくなる為、お互いの質問と返答の内容の間違いを防ぐ効果もあります。
海外は、ビジネスにおいても時間をとても大事に考えているため、余計な時間をとられることを嫌う傾向があります。いかに相手の時間をとらせないか、且つその中で自分の聞きたいことをきちんと確認するか?を念頭に置くと、円滑にコミュニケーションがとれます。
知っておくと便利な締めの挨拶文
最後は、知っておくと便利な締めの挨拶文についてです。
どのメールにも必ずといっていいほど入っている締めの挨拶文ですが、ある程度決まっている定型文がほとんどです。
相手を配慮する言葉や、感謝の意を伝える一言を添えることにより、相手への印象も変わってくることと思います。この辺は、日本でもそうですよね。
■よく使う挨拶文
Thank you and regards.
(ありがとうございます。宜しくお願いします。)
I appreciate your help (support).
(あなたの助け(サポート)に感謝します。)
Thank you for your help (support).
(ご協力ありがとうございました。)
Thank you for your consideration.
(ご検討をお願いいたします。)
Thank you in advance for your time.
(よろしくお願いします。)
Sorry for the inconvenience.
(ご不便おけしてすみません。)
■なるべく早く回答が欲しい際の挨拶文
An early reply would be appreciated.
(早めのご返信をいただければ幸いです。)
I look forward to your reply.
私はあなたからのご返信を楽しみにしています。)
I look forward to hearing from you.
(私はあなたからの便りを楽しみにしています。)
I would appreciate a reply at your earliest convenience.
(お早めにご返信をいただければ幸いです。)
Your earliest attention would be appreciated.
(お早めにご連絡をいただければ幸いです。)
■その他・よく使われる挨拶文2
質問があれば連絡ください、という文もよく最後の締めとして記載されることもあります。これは電話で話す際も最後の文としてよく使われます。
Please feel free to contact me if you need any further information.
(更に詳しい情報が必要な場合は、お気軽にご連絡ください。)
If you need any further information, please do not hesitate to contact me.
(更に詳しい情報が必要な場合はご連絡なく私に連絡してください。)
If you have any questions, please feel free to contact me.
(ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。)
Do not hesitate to contact me if you need any questions.
(ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。)
Do not hesitate to contact me if you have any concerns.
(ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。)
Please let me know if you have any questions.
(ご不明な点がございましたらお知らせください。)
英語の問い合わせ先の見つけ方
日本でいう「お問い合わせ」や「ヘルプ」や「カスタマーサービス」は英語ではContact usやContact Formsということがほとんどです。
企業によって場所は様々ですが、FAQの中に問合せ先が記載されているものもありますが、大体の企業がホームページのフッター箇所にある企業欄の中に問合せ先が記載されていることが多いです。
もしくは独立してContact usと書いてあるページがある場合もあります。
例えば、Thinkific(ティンキフィック)の問い合わせ先もホームページを下までスクロールすると写真のように企業欄の三番目に問合せ先が表示されています。
参考:2021年オンラインスクールを作るためのおすすめの海外SaaS6選
問合せる方法については、チャット、電話、Emailなどいくつか企業によってはオプションがあるので、その中からご自身にあった方法を選択するようにしてください。
・チャットがある企業:問い合わせ対応が一番早いです。すぐに質問したい時には便利。ただし、24時間サポート対応の所もあれば、営業時間内の場合もあります。後者の場合は、日本との時差がある為、日本の深夜での問合せになってしまうこともあります。
※チャットの場合、SaaSの契約をしていない人は利用出来ないサービスの所もあります。契約後にマイダッシュボードからチャットが使えるようになるパターンや、チャットは使えるけど、オペレーターとは会話は出来ずにBot対応のみといった所もあります。
Botで解決できない場合は、E-mailで問合せを行う様にしてください。
その場で返答できない場合には後日担当者から連絡をもらうことができます。また、相手企業の時間外の場合にチャットに質問した場合には、翌営業日に担当者から連絡がきます。
企業によっては、相手担当者と自分のチャット内での会話をEmailに送ってもらうことができる企業もありますよ。
・E-mailの場合:返信のスピード感は企業によってまちまちです。最近海外SaaS(特にオンラインコースやリモートワークで便利なSaaS関連は、パンデミックの影響で世界中から問い合わせが殺到しており、2~3日かかってしまうこともあるので、気長に待ってみてください。ただし、あまりに待ってみても返答がない場合は、再度問い合わせを行ってみるといいでしょう。
・オンラインミーティングの場合:問い合わせ内容によっては、先方の営業担当者とオンラインミーティングを通して直接質問を投げかけられる機会を設けている企業も多いです。しかし、この場合はネイティブくらいの英語力、またはある程度のビジネス英会話が出来ないと難しいかと思います。相手は英語が出来ることが前提で対応してきます。英語に自信がない方は、E-mailやチャットで問合せを行うことをおすすめします。
まとめ
今回ご紹介した事は、問合せを行う際の最も基本的なことです。
まずは、ご紹介したポイントを抑えてから送るようにしましょう。
ただし、最終的にはとにかく実践あるのみです。多少変な英語になっていても、問合せしたい内容が明確になっていたら、返信が返ってくる率は高まります。
是非、怖がらずにどんどんサポートに問い合わせを行ってみてください。